前回はデザイン段階の「エゴデザイン」について書きましたが、今回は開発段階におけるの「こだわり」の落とし穴についてお話しようと思います。
「こだわり」を持つことの重要性
インストラクショナルデザイナーとして「こだわり」を持つことは悪いことではありません。
例えば「明るいイメージにしたいから背景に黒はできるだけ使わない」とか、「大事な部分は丸々1ページ使って説明する」など、そのこだわりが効果的に働くのであればむしろ「強み」として持っておいた方がいいと思います。
ただ、それが間違った方向に行ってしまうと、、、学習者は置いてけぼりになってしまいます。
こだわりあるある
自分本位の教材開発
デザインで熱が入ったあと、いざ教材やコンテンツを開発し始めると、つい自分のこだわりを優先してしまうことがあります。
「1ページに2セクション入れるルールを作って一貫性を出そう。ん?ちょっと文字がぎゅうぎゅうかな。でも2セクション入れたいからこの図を小さくしてこっちに動かせば、、、できたっ。」
「ここは大事だから、大事とこには黄色のハイライトでバーンと入れて、ここの図も大事だからデッカイ図をこのハイライトの横にドーンと差し込んで解説ね。」
…そのこだわりは学習者のためですか?
私もつい「自分ルール」を作ってしまいがちなので、耳が痛い話です(笑)。でも、自分が作っていて満足するもの=学習効果が高い、とは限りません。
アクセシビリティの軽視
さらに、この自分本位の作り込みが進むと、例えば以下のようなアクセシビリティがおろそかになりがちです。
- フォントサイズが小さすぎる
- 色のコントラストが弱い
- 画面読み上げツールでの対応が抜けている
どれも小さな問題に見えますが、「誰もが学べる環境作り」というのは、多様な学習者の状況を考慮することが大前提です。「あなたが」見やすい、「あなたが」読みやすいものを作っても、学習者によっては大きな障壁になり、せっかく作った教材も学習効果が半減してしまうことがあります。
ID的解決策
そこで、ID の目線で考える際には、以下のような項目を頭に入れておくとが重要です:
- 開発段階でも常に「学習者の立場で見やすいか」をチェック
- アクセシビリティガイドライン(WCAGなど)に沿ったチェックリストを活用
- 制作物は「学習目標達成に必要かどうか」で判断
- 時間があれば、実際の学習者や多様なユーザーでテストする
まとめ:あなたのこだわりは学習者を支えることにプラスに働いていますか?
今回は、開発段階で陥りがちな「こだわりの落とし穴」についてお話しました。
教材やコンテンツは、作り手のこだわりや見栄ではなく、学習者が目標を達成するための道具です。
ここでしっかり意識することが、せっかく作ったプログラムを「価値ある学習体験」に変える第一歩です。
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